コラム 絵の具

絵の具について (初心者向け)

2023年2月7日

絵の具といっても、油絵の具、アクリル絵の具、水彩絵の具など様々な絵の具があります。
基本的な絵の具の知識があると、購入するときに間違いが起こらないと思います。

ここでは、透明水彩をはじめたいと考えている方向けに、絵の具について解説します。細かなところをじっくり書くと難しくなるので、ここでは簡単にまとめます。

また、絵の具を購入する時に間違えやすいポイントもお伝えします。

絵の具

絵の具とは何か?

絵の具とは、色の元になる粒子(顔料)と、それを画面に定着させるための接着成分で出来ています。
※防腐剤など、実際にはもう少し成分が入っていますが、難しくなるのでここでは省きます。

この接着成分に、乾性油を使ったら油絵の具になり、アラビアゴムを使うと水彩絵の具になります。
その他に、アクリル樹脂を使うとアクリル絵の具になり、顔料と膠(にかわ)という糊を買ってきて、自分で混ぜて絵の具を作って描くと日本画となります。

つまり、どの絵の具も色の元になっているもの(顔料)は同じで、接着成分の違いが絵の具の違いということです。

水彩絵の具は2種類ある

水彩絵の具には、「透明水彩絵の具」と「不透明水彩絵の具」の2種類があります。

透明水彩とは、重ね塗りした時、はじめに塗った色が透けて見える性質がある絵の具です。例えば、黄色を塗って乾いた上に青を重ねると、重なったところは緑に見えるという感じです。カラーのセロファンをイメージされると分かりやすいと思います。

不透明水彩とは、重ね塗りした時、はじめに塗った色を覆い隠し上に塗った色がそのまま活きる性質がある絵の具です。不透明のことを「ガッシュ」といいます。

この透明と不透明の違いは、顔料と接着成分の量によって決まります。水彩絵の具では、顔料に対してアラビアゴムが多いと透明水彩となり、顔料に対してアラビアゴムが少ないと不透明水彩となります。

透明水彩と不透明水彩絵の具は成分が一緒なので混ぜて使うこともできます。

また、不透明水彩を安価な顔料、接着成分にしたものがポスターカラーです。学校やアニメーション背景など大量に使われる場面で使われることが多いです。

アクリル絵の具も2種類ある

アクリル絵の具とは、水で溶かして塗ることが出来る絵の具です。水彩絵の具との大きな違いは、速乾性、乾くと耐水性になる、紙以外に木材や石などにも塗ることが出来るという点です。乾くと耐水性となる点や木材などにも塗ることが出来る点から屋外の制作にも向いています。

水彩絵の具と同様に、アクリル絵の具にも「透明」と「不透明」があります。
透明のアクリル絵の具のことを、アクリル絵の具、またはアクリルカラーといいます。
不透明のアクリル絵の具のことを、アクリルガッシュといいます。

ここでもガッシュが出てきます。前述した通り不透明のことをガッシュといいます。

水彩絵の具のガッシュとアクリルガッシュが混乱の原因です。

水彩絵の具とアクリル絵の具は違う成分なので、混ぜて使うことはオススメしません。

まとめ

上の内容をまとめると、下のようになります。
当ブログでまとめている内容は、主に透明水彩のことなので赤文字にしています。また、当ブログで水彩画、水彩絵の具と表記している時は透明水彩のことを指しています。

水彩絵の具を購入する時に、水彩絵の具には「透明」「不透明」の2種類ある点を知って購入されるといいでしょう。また、透明水彩を描くうえで白や黄色など限定的に不透明を使うことがあるので、その時に間違ってアクリルガッシュを買わないように気を付けるといいでしょう。

ひとまず、これから透明水彩をはじめようと思っている方は、上の内容を知っていれば十分だと思います。

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